JVETS参加者インタビュー(第26回)
株式会社ケー・イー・シー 桑名工場

 JVETS第5期目標保有参加者の株式会社ケー・イー・シーは、グループ企業とともに、廃棄物処理計画の立案、運搬(委託)、中間処理、最終処分までのトータルな廃棄物処理サービスを提供しています。今回JVETSに参加した桑名工場は中間処理施設として、主に廃棄物の焼却・中和を行っています。同工場では、主に電力、再生重油、軽油を使用しています。CO2排出量は基準年度(2006年度~2008年度の3ヶ年平均)の12,810t-CO2から、削減対策実施年度(2010年度)の7,081t-CO2と、5,729t-CO2を削減しました。

 また、同社ではJVETS参加以前から、
焼却炉付属のボイラーから発生した蒸気を、廃液の濃縮装置の熱源や焼却物の加温に利用
モーター類にインバータ装置を導入することによる省エネ
ポンプの余分な消費動力を抑えるために、「インペラーカット」と呼ばれる、ポンプのインペラ(羽根車)の外径加工を実施し、ポンプの仕様を最適化
といった自主的な節電活動を行い、CO2削減対策に取り組んできました。

Q : JVETSに参加した動機を教えてください。

A : JVETS参加以前から、廃熱ボイラーから生じる余剰蒸気を更に活用して発電できないかを模索していました。そうした折、余剰蒸気を利用して発電する小型蒸気発電機が開発されたということで、ぜひその発電機を導入し、省エネを図りたいと考えました。JVETSに参加することにより発電設備導入が可能になることに加え、資金面でも補助金を活用できることから参加を決定しました。また、排出量取引という先駆的な仕組みを理解したいという動機もありました。

Q : JVETS目標達成に向けた取り組み内容について教えてください。

A : スクリュ式の小型蒸気発電機を設置し、余剰蒸気を利用し発電を行いました。発電した電気は工場の受電設備に送り、工場内で使用しています。また、JVETSの補助金対象事業ではありませんが、削減対策実施年度のCO2排出削減努力の一環として、燃焼用エアーの加温を行いました。燃焼用エアーを排ガスダクトの放熱を利用し加温することにより、燃料油の使用を減少することができ、更なるCO2排出削減を達成することができました。

Q : 目標達成に向けて、どのような体制で取り組みましたか?

A : ケー・イー・シーグループでは、ISO14001をすでに取得しています。JVETS参加の際には、社内で環境事業本部、業務部、CSR室より選出された4名からなるプロジェクト・チームを立ち上げ、排出削減事業に取り組みました。

Q : 排出量の算定や検証について、どのような感想をお持ちですか?

A : 最初は排出量算定のルールを理解するのに少々時間を有しました。算定に先立って、関係各所に手続き等に関する質問をし、丁寧な説明を受けることができたため、実際の算定においては、シンプルかつスムーズに実行することができ、特に業務に支障が出たりすることもありませんでした。また、検証時にも丁寧なアドバイスを頂き、制度への理解を深めつつ検証を進めることが出来ました。

Q : 排出量取引について、どのような感想をお持ちですか?また、実務上の課題など、お気づきになった点を教えてください。

A : 削減努力の結果、目標を達成することができました。余剰排出枠は取引せず、バンキングしました。余剰排出枠を売却するという選択肢もありましたが、社内で協議した結果、削減努力を示すステータスとしてそのまま保持するということに決定しました。



表:株式会社ケー・イー・シー 桑名工場の取り組み
プロジェクト概要 余剰蒸気を利用したスクリュ式小型蒸気発電機設置によるCO2排出削減事業
排出量 基準年度(2006~2008 年度の平均):12,810t-CO2
削減対策実施年度(2010年度):7,081t-CO2
排出削減量 5,729t-CO2